深作欣二監督の映画版を見たので突然ですが魔界転生の感想を書きます。実在の式神・闘神士とは関係ありません。
山田風太郎先生の忍法帖シリーズ大好きです。富沢先生も数多いる山田風太郎チルドレンの一人のような気が。
なぜ今になって1981年の映画版に興味を持ったかというと、「原作の由井正雪・森宗意軒・天草四郎の三人のキャラを映画版では天草四郎ひとりに凝縮させてある」というのをwikiかどこかで見たからです。原作で大好きなこの三人を凝縮したらトウベエじゃないですか?逆式トウベエですか?いっそトウモズ?と居てもたってもいられず見てみました。
映画版は天草四郎にかなりフォーカスした話。島原の乱の犠牲者の中を歩き回る姿などは山田先生の筆でも読んでみたかったです。伊豆守への復讐を遂げてて驚きました。成仏してしまうのでは?とか心配になるほど。よかったですね。
原作では柳生但馬守も好きなキャラなので映画版の柳生但馬守の扱いに満足でした。原作の対決も好きなんだけどこういう王道展開も見たかった―というのを叶えてくれている…。役者さんの所作が美しかったです、特に緩急ついた殺陣!あと魔界転生してからも普通に職務についてるあたり萌えます。但馬守ならやりそうで。細川ガラシャの登場といい、映画版はオリジナル部分がどれも良くて原作を再読した後でも新鮮な気持ちで楽しめました。
シラヌイさんはモデルが宮本武蔵なので、この絵の中で唯一まっとうな立ち位置になりました。ウンリュウさんは僧兵繋がりで胤舜ポジション。主人公の父つながりでモンジュさんは柳生但馬守。モズは映画版オリキャラ伊賀の霜月丸役で天草四郎と熱烈なキスシーンを披露してくれます。あのキスシーンはよかったなあ…